高速水着のおすすめ活用法と選び方を完全ガイド

高速水着のおすすめ活用法と選び方を完全ガイド
高速水着のおすすめ活用法と選び方を完全ガイド
道具・水着・ウェア

「あと0.1秒、どうしてもタイムを縮めたい」

競泳に取り組むスイマーにとって、ベストタイムの更新は永遠のテーマです。日々の厳しい練習の成果を最大限に発揮するために、大きな武器となるのが高速水着です。しかし、一般的な練習用水着とは全く異なる特徴を持つため、「どれを選べばいいのかわからない」「自分に合ったおすすめが知りたい」と悩む方も多いのではないでしょうか。

この記事では、初心者から上級者まで役立つ高速水着の選び方や、人気メーカーの特徴、そして大切な水着を長持ちさせる扱い方まで、やさしく丁寧に解説していきます。自分にぴったりの一着を見つけて、レースでのパフォーマンスを劇的に変えてみましょう。

  1. 高速水着のおすすめ選び方:まずは基本を知ろう
    1. 高速水着とは?普通の水着との違い
    2. 「縫製」と「ボンディング(無縫製)」の決定的な差
    3. 締め付け(着圧)がタイムに与えるメリット
    4. 自分の泳ぎに合った硬さ(剛性)の見極め方
  2. 実力や種目に合わせた高速水着のタイプ別診断
    1. 短距離スプリンター:硬めモデルでパワーを伝達
    2. 中長距離・個人メドレー:動きやすい柔らかめモデル
    3. ジュニア・初心者におすすめの「縫製」タイプ
    4. 上級者が好む「無縫製(ボンディング)」のメリット
  3. 人気メーカー別に見る高速水着の代表シリーズ
    1. ミズノ(Mizuno):フラットスイムを実現するGX・SONIC
    2. アリーナ(Arena):動きやすさを追求したアクアフォース
    3. アシックス(Asics):骨盤を安定させるトップインパクト
    4. スピード(Speedo):世界標準のレーザーレーサー
  4. 失敗しないサイズ選びとフィッティングのコツ
    1. 試着は必須?サイズ表の正しい見方
    2. 「入らないかも?」と思うくらいのキツさが正解
    3. 着用には20分かかる?焦らず履くためのポイント
  5. 高速水着を長持ちさせるためのお手入れと扱い方
    1. レース直後の「脱ぎ方」と「すすぎ」が命
    2. 洗濯機は絶対NG!正しい乾燥と保管方法
    3. 撥水効果の寿命と買い替えのサイン
  6. 高速水着のおすすめポイントを押さえてベストタイムを更新しよう

高速水着のおすすめ選び方:まずは基本を知ろう

初めて高速水着を選ぶ際、まず理解しておきたいのが「普通の水着との違い」です。見た目は似ていても、素材や構造、そして身体に与える影響は全く別物です。ここでは、高速水着がなぜ速く泳げるのか、その仕組みと選ぶ際の基本的な基準について解説します。

高速水着とは?普通の水着との違い

高速水着とは、主にレース(大会)本番で着用するために開発された高機能な競泳水着のことです。最大の特徴は、多くのモデルで「布帛(ふはく)」という素材が使われている点です。普段の練習で着用する水着の多くは「ニット素材」と呼ばれ、縦横によく伸びて着心地が良いのが特徴ですが、水を含みやすく重くなりやすいという欠点があります。

一方で布帛素材は、紙のように薄くて軽く、伸縮性がほとんどありません。水を弾く「撥水性」が非常に高く、水を含んで重くなることを防ぎます。さらに、生地表面の凹凸を極限までなくしているため、水流の抵抗(摩擦抵抗)を大幅に減らすことができます。まるで肌の一部のように密着し、身体を流水形状に保つことで、ニット素材の水着よりも速く泳ぐことが可能になるのです。

「縫製」と「ボンディング(無縫製)」の決定的な差

高速水着には、生地のつなぎ合わせ方によって大きく2つのタイプが存在します。一つは糸を使って縫い合わせる「縫製(ほうせい)タイプ」、もう一つは超音波などで生地同士を接着する「ボンディング(無縫製)タイプ」です。この違いは、着心地と水の抵抗に直結するため、選び方の重要なポイントになります。

縫製タイプは、縫い目があるため多少の凹凸は生じますが、ニット素材の水着に近い柔軟性を残しており、比較的着脱しやすいのが魅力です。価格もトップモデルに比べると抑えられていることが多く、ジュニアスイマーやマスターズスイマーの入門用として適しています。対してボンディングタイプは、縫い目による凸凹を完全になくし、水の抵抗を極限までゼロに近づけた仕様です。非常にシビアなサイズ感が求められ、着脱も大変ですが、タイムを追求する上級者には欠かせない選択肢となります。

締め付け(着圧)がタイムに与えるメリット

高速水着を初めて手にした人が最も驚くのが、その「硬さ」と「小ささ」でしょう。「こんなに小さい水着、本当に入るの?」と不安になるほどですが、この強力な締め付け(コンプレッション)こそが、速さを生む重要なカギとなります。身体を強く締め付けることで、余分な筋肉の揺れを防ぎ、エネルギーロスを抑える効果があります。

さらに重要なのが、水中での姿勢保持のサポートです。水泳では、疲れてくるとどうしても腰やお尻が下がり、水の抵抗を大きく受ける姿勢になってしまいます。高速水着は、骨盤周りや太ももを強力にホールドし、下半身を自然と持ち上げるように設計されています。これにより、最後まで抵抗の少ない「フラットな姿勢」を維持しやすくなり、結果としてタイムアップにつながるのです。

自分の泳ぎに合った硬さ(剛性)の見極め方

一口に高速水着といっても、モデルによって生地の硬さは異なります。一般的に、短距離向けのモデルほど生地が硬く、中長距離向けのモデルほど柔らかめに作られています。硬い水着は、強力なキックを打つ際の反発力をアシストしてくれる一方で、可動域が制限されるため、筋力がないと扱いづらいという側面があります。

逆に、柔らかめの水着は動きやすく、キックやターンの動作がスムーズに行えますが、サポート力は硬いモデルに比べてマイルドになります。「高いモデル=誰にとっても良い」というわけではありません。自分の筋力レベルや、得意とする泳ぎ方(ピッチ重視かストローク重視か)、そして出場する種目の距離に合わせて、適切な硬さを選ぶことが、高速水着選びで失敗しないための鉄則です。

実力や種目に合わせた高速水着のタイプ別診断

高速水着は、メーカーごとに様々なシリーズが展開されており、それぞれターゲットとする種目や泳ぎのスタイルが異なります。「スプリンター向け」や「マルチレーサー向け」といった表記を目にすることがあると思いますが、ここでは具体的にどのような基準でタイプを選べばよいのかを詳しく掘り下げていきます。

短距離スプリンター:硬めモデルでパワーを伝達

50mや100mなどの短距離種目を専門とするスプリンターには、剛性の高い(硬い)モデルがおすすめです。短距離レースでは、一瞬の爆発的なパワーと、いかに水の抵抗を受けずにトップスピードに乗れるかが勝負を分けます。硬い素材の高速水着は、身体をガチガチに固定することで体幹を安定させ、強力なキックのパワーを逃さずに推進力へと変える役割を果たします。

特に、ハムストリング(太もも裏)やお尻の筋肉をバネのように使えるようにサポートする機能(テープ構造など)が強力に入っているものが多く、後半の失速を防ぐ効果も期待できます。ただし、その分だけ着脱には多大な労力を要し、着用中の締め付けもかなり強いため、長時間の着用には向きません。まさに「勝負の数秒間」にすべてを懸けるための仕様と言えるでしょう。

中長距離・個人メドレー:動きやすい柔らかめモデル

200m以上の距離や、4泳法すべてを泳ぐ個人メドレーに出場する場合は、適度な柔軟性を持つモデルを選ぶのが正解です。ガチガチに硬い水着で長い距離を泳ごうとすると、関節の動きが制限されてしまい、かえって体力を消耗したり、後半に脚が動かなくなったりするリスクがあります。

中長距離向けモデルは、太ももの前側など可動域が必要な部分は柔らかく、体幹部分はしっかりホールドするというハイブリッドな設計になっているものが主流です。これにより、スムーズな股関節の動きとストリームライン(けのび姿勢)の維持を両立させています。特に平泳ぎが含まれる個人メドレーでは、股関節を大きく開く動作が必要になるため、股関節周りの生地の伸びやすさは非常に重要なチェックポイントになります。

ジュニア・初心者におすすめの「縫製」タイプ

初めて高速水着に挑戦するジュニアスイマーや、マスターズ大会デビューを目指す方には、完全な布帛素材ではなく、一部にニット素材を使用していたり、縫製で作られていたりする「布帛×ニット」のハイブリッドタイプエントリーモデルがおすすめです。これらはトップモデルに比べて締め付けがマイルドで、着脱にかかるストレスが大幅に軽減されています。

いきなり最上位の硬いモデルを選ぶと、あまりのキツさに着替えるだけで体力を使い果たしてしまったり、水着の反発力に負けてフォームが崩れてしまったりすることがあります。まずはエントリーモデルで「水を弾く感覚」や「腰が浮く感覚」に慣れることから始めましょう。価格も1万円〜2万円台と、トップモデル(3〜4万円以上)に比べて手頃なのも嬉しいポイントです。ステップアップとして、徐々に硬いモデルへと移行していくのが理想的な流れです。

上級者が好む「無縫製(ボンディング)」のメリット

全国大会や記録更新を本気で狙う上級者にとって、わずか0.01秒の差は致命的です。そのため、水の抵抗となる要素を徹底的に排除したボンディング(無縫製)のトップモデルが選ばれます。縫い目がないことで表面が極めて滑らかになり、水流がスムーズに身体の後方へと流れます。これは特に、スタートやターン後の水中動作で大きな差となって現れます。

また、トップモデルには各メーカーの最新技術が惜しみなく投入されています。例えば、カーボン繊維を織り込んで筋肉の振動を抑える技術や、骨盤を強制的に前傾させて浮きやすくする構造などです。これらの機能は、鍛え上げられた筋肉と正しいフォームがあって初めて真価を発揮します。自分の身体をコントロールできる上級者だからこそ使いこなせる「最速の道具」、それがボンディングタイプの高速水着なのです。

人気メーカー別に見る高速水着の代表シリーズ

高速水着は、ミズノ、アリーナ、アシックス、スピードといった主要メーカーがしのぎを削って開発競争を行っています。それぞれが提唱する「速く泳ぐための理論」が異なり、それが水着の機能や着心地の差となって現れています。ここでは、各メーカーの代表的なシリーズとその特徴を比較していきます。

ミズノ(Mizuno):フラットスイムを実現するGX・SONIC

日本の競泳界で圧倒的なシェアを誇るのが、ミズノの「GX・SONIC(ジーエックス・ソニック)」シリーズです。ミズノが追求し続けているのは「フラットスイム」という概念。これは、下半身が沈まないように強力に持ち上げ、水面に対して身体を水平(フラット)に保つことで、抵抗を最小限にするという考え方です。

最新シリーズでは、種目や好みに合わせて複数のタイプが用意されています。「ST(スプリンター)」は最も硬く、強力なキックをサポート。「MR(マルチレーサー)」は可動域を確保し中距離向け。「NV(ノーブルベロシティ)」など新しいラインナップも登場し、サポート力と柔らかさのバランスを細分化しています。ミズノの水着は全体的に生地が硬めでホールド感が強いため、「身体が浮く」感覚を最も強く感じられるのが特徴です。

アリーナ(Arena):動きやすさを追求したアクアフォース

デサントが展開するアリーナのトップモデルは「ULTIMATE AQUAFORCE(アルティメット・アクアフォース)」シリーズです。アリーナの特徴は、選手が本来持っている「身体の動かしやすさ」を重視している点です。ワイヤーのようなテープ構造で身体をガチガチに固めるのではなく、必要な部分は締めつつ、関節周りは動かしやすくする設計が際立っています。

代表的なモデルには、硬めの素材でキック力を高める「CP(コントロールポジション)」と、柔らかめの素材で動きやすさを最優先した「MF(モーションフリー)」があります。特にMFタイプは、他社の高速水着と比べても圧倒的に動きやすく、平泳ぎや個人メドレーの選手、または「硬い水着は疲れるから苦手」という選手から絶大な支持を集めています。

アシックス(Asics):骨盤を安定させるトップインパクト

アシックスの「TOP IMPACT LINE(トップインパクトライン)」シリーズは、スポーツ工学研究所の知見を活かした「骨盤の安定」に特化しています。「SiN(シン)」などのモデルでは、骨盤が直立した状態を保てるように、特殊なテンションテープを配置しています。これにより、疲れてきても腰が落ちにくく、最後までストリームラインを維持しやすくなります。

アシックスの水着は、生地の薄さと軽さにも定評があります。流水抵抗を減らすために、パーツ数を減らして縫い目を少なくするなどの工夫が凝らされています。また、着用を補助するための専用アイテム(スイムジャック)や手袋が付属するなど、ユーザーへの配慮も細やかです。着心地は「パリッ」とした硬さがありつつも、身体のラインに沿ってフィットする感覚が特徴です。

スピード(Speedo):世界標準のレーザーレーサー

かつて「レーザーレーサー」で水泳界に革命を起こした世界的ブランド、スピード。現在は「Fastskin(ファストスキン)」シリーズとして、LZR Pure Intent(インテント)やLZR Pure Valor(ヴァラー)などを展開しています。スピードの水着は、世界中のトップスイマーからのフィードバックを元に作られており、世界基準のハイパワーな設計が魅力です。

「インテント」は短距離向けのハイコンプレッションモデルで、生地表面に鮫肌のような加工を施して抵抗を減らす技術などが採用されています。「ヴァラー」は軽量で柔軟性があり、長距離や複数種目を泳ぐ選手に向いています。海外ブランド特有のサイズ感(丈が長めなど)があるため試着は必須ですが、その爆発的な推進力とスタイリッシュなデザインに憧れるスイマーは後を絶ちません。

失敗しないサイズ選びとフィッティングのコツ

高速水着選びで最も難しく、かつ重要なのが「サイズ選び」です。普段の洋服や練習用水着と同じ感覚でサイズを選ぶと、高速水着の機能を全く活かせないことになりかねません。ここでは、サイズ選びの基準や、実際に着用する際の注意点について詳しく解説します。

試着は必須?サイズ表の正しい見方

結論から言うと、高速水着は「可能な限り試着をしてから購入する」ことを強くおすすめします。同じMサイズでも、メーカーやモデル(硬さ)によって着用感は天と地ほど違います。スポーツ用品店などの専門店であれば、試着用のサンプルが用意されていることが多いので、ぜひ活用しましょう。

近くに店舗がなくネットで購入する場合は、メーカー公式のサイズ表(JASPO規格など)を必ず確認してください。この時、身長だけで選ぶのはNGです。最も重要な指標は「ヒップ(お尻周り)」と「ウエスト」のサイズです。特に女子の場合はバスト・ヒップ、男子の場合はウエストの数値が、サイズ表の範囲内に収まっているかをメジャーで実測して確認してください。もしサイズ境界線で迷った場合は、より高い締め付けを求めるなら小さい方を、着脱のしやすさをとるなら大きい方を選ぶのが一般的です。

「入らないかも?」と思うくらいのキツさが正解

初めて高速水着を試着した際、「これ、不良品じゃないの?」「絶対に入らない!」と感じることがあります。しかし、それで正解なのです。高速水着は、身体を強く圧縮して小さくすることで抵抗を減らす道具です。膝まで上げるのすら一苦労、お尻を通す時には破れるんじゃないかとヒヤヒヤする。それくらいの「圧倒的なキツさ」があって初めて、水中で最高のパフォーマンスを発揮します。

逆に、練習用水着のようにスルスルと履けてしまう場合は、サイズが大きすぎる可能性が高いです。サイズが大きいと、水中で生地と皮膚の間に水が入り込み(いわゆる「水が入る」状態)、それが大きな抵抗となって逆にタイムが遅くなってしまいます。陸上では「苦しい」と感じても、水中に入れば水圧で身体が縮むため、意外とフィットするものです。陸上での快適さよりも、水中での密着度を優先しましょう。

着用には20分かかる?焦らず履くためのポイント

高速水着、特に布帛のトップモデルを着用するには、慣れている選手でも10分、慣れていないと30分近くかかることも珍しくありません。レースの招集直前に慌てて履こうとすると、汗で滑らなくなったり、焦って爪を立てて破いてしまったりする大惨事になりかねません。以下の手順で、時間と心に余裕を持って着用しましょう。

【高速水着をスムーズに履く手順】

1. 身体を完全に乾かす:少しでも濡れていると摩擦で全く上がりません。タオルで拭いた後、ベビーパウダーをはたくのも有効です。

2. 専用手袋を使う:爪で生地を傷つけないよう、また指の滑りを良くするために、フィッティンググローブは必須です。

3. 裾を折り返す:足を通す前に、裾のゴム部分(シリコン)を外側に折り返しておきます。

4. 少しずつ上げる:一気に引き上げようとせず、数センチずつ、シワを伸ばしながら徐々に膝、太ももへと上げていきます。

5. お尻をクリアする:最大の難関はお尻です。お尻の肉を上手に水着の中に「収納」するように入れ込みます。

6. 肩紐(女子)を通す:下半身が定位置に来てから、最後に肩紐を通します。

また、「スイムジャック」と呼ばれる、履く時の滑りを良くする補助具を使用するのも非常におすすめです。無理に引っ張ると数万円の水着が一瞬でゴミになってしまうので、ミリ単位で動かすつもりで慎重に行いましょう。

高速水着を長持ちさせるためのお手入れと扱い方

高速水着は非常に高価なアイテムですが、その寿命は驚くほど短いものです。一般的に、最高の撥水性能と着圧を維持できるのは、着用回数にして10回〜15回程度と言われています。しかし、間違った扱いやお手入れをしてしまうと、たった数回で劣化してしまうこともあります。大切な勝負水着を1回でも多く使うためのケア方法を学びましょう。

レース直後の「脱ぎ方」と「すすぎ」が命

ケアはレースが終わって脱ぐ瞬間から始まっています。濡れた状態の高速水着は生地同士が張り付きやすく、無理に脱ごうとすると生地が伸びたり裂けたりします。着る時と同じように、裏返しながら少しずつ丁寧に下ろしていきましょう。爪を立てないように注意するのは脱ぐ時も同じです。

脱いだ後は、可能な限りすぐに水道水ですすぎ洗いをします。プールの水に含まれる「塩素」は、ポリウレタンなどの繊維を脆くし、撥水加工を剥がしてしまう最大の敵です。更衣室のシャワーなどでしっかりと塩素を洗い流してください。この時、洗剤などは使わず、水で優しく押し洗いをするのが基本です。強く絞ったり、ねじったりするのは厳禁です。水気はタオル(セームタオルなど)で挟んで吸い取るようにしましょう。

洗濯機は絶対NG!正しい乾燥と保管方法

帰宅後のお手入れで絶対にやってはいけないのが、「洗濯機」と「脱水機」、そして「乾燥機」の使用です。高速水着の繊細な素材は、機械の回転による摩擦や、乾燥機の熱に耐えられません。撥水コーティングが一発でダメになってしまいます。

正しい干し方は「陰干し」です。直射日光(紫外線)も生地の劣化を早める原因になります。風通しの良い日陰で、ハンガーなどに吊るして自然乾燥させましょう。保管する際も、高温多湿になる場所(夏の車内など)は避けてください。また、折りたたんだまま長期間放置すると折り目の部分から劣化することがあるため、可能であれば吊るして保管するか、折り目をつけないようにふんわりと畳んで保管するのが理想的です。

撥水効果の寿命と買い替えのサイン

どれだけ丁寧に扱っていても、高速水着は消耗品です。買い替えの主なサインは以下の通りです。

【こんな状態になったら寿命かも?】

水弾きが悪くなった:水着の表面に水滴ができず、ベタっと濡れた色になる。

白い粉が出てきた:生地の繊維(ポリウレタン)が劣化して断裂している証拠。

着るのが楽になった:生地が伸びて、必要な着圧(締め付け)が失われている。

生地が薄くなった・透けてきた:お尻部分などは特に摩耗しやすい。

撥水性が落ちてきた場合、市販の「水着専用撥水スプレー」や「撥水復活液」を使用することで、ある程度回復させることは可能です。しかし、生地の伸び(着圧の低下)は元には戻りません。着圧が弱くなると高速水着としての機能は果たせなくなるため、重要な大会用としては引退させ、予選用や練習でのタイムトライアル用にお下がりとして使うのが賢い活用法です。

高速水着のおすすめポイントを押さえてベストタイムを更新しよう

まとめ
まとめ

ここまで、高速水着の特徴や選び方、メーカーごとの違い、そして大切なお手入れ方法について解説してきました。高速水着は、単なる「高い水着」ではなく、科学の力で水の抵抗を減らし、スイマーの身体能力を最大限に引き出すための精密なギアです。

選び方の要点は、自分のレベルと種目に合わせることでした。

タイプ おすすめの対象 特徴
硬め・ボンディング 上級者・短距離 強力な着圧でパワー伝達。着脱は困難。
柔らかめ・ボンディング 上級者・中長距離 抵抗は少ないが、動きやすさも確保。
縫製タイプ 中級者・ジュニア 着脱しやすく、価格も抑えめ。入門に最適。

「周りの速い選手が着ているから」という理由だけで選ぶのではなく、「自分の泳ぎには何が必要か(キックのサポートか、動きやすさか)」を考えて選ぶことが、結果としてベストタイムへの近道となります。また、どんなに良い水着でも、サイズが合っていなければただの泳ぎにくい水着になってしまいます。必ず試着やサイズ確認を行い、覚悟を持って「キツいサイズ」を選んでください。

そして最後に、手に入れた相棒(水着)は丁寧に扱ってください。レースの日は、着用に時間をかけ、終わったらすぐに塩素を流す。このルーティンを守ることで、高速水着はあなたの努力に応え、0.01秒を削り出す大きな力となってくれるはずです。自分にぴったりの一着を見つけて、自信を持ってスタート台に立ってくださいね!

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