平泳ぎのコツを小学生向けに徹底解説!足の動きや息継ぎをマスターしよう

平泳ぎのコツを小学生向けに徹底解説!足の動きや息継ぎをマスターしよう
平泳ぎのコツを小学生向けに徹底解説!足の動きや息継ぎをマスターしよう
泳ぎ方のコツ・技術

小学校の水泳授業やスイミングスクールで、「平泳ぎ」の壁にぶつかっているお子さんは少なくありません。クロールまでは順調だったのに、急に手と足の動きがバラバラになってしまったり、足が沈んでしまったりと、平泳ぎは独特の難しさがあります。

特に「足の裏で水をける」という感覚や、手と足を別々のタイミングで動かすリズムは、日常生活にはない動きなので、最初はできなくて当たり前なのです。

この記事では、小学生が平泳ぎを楽しくマスターできるように、足の動かし方から息継ぎのタイミング、そして一番大切な「伸び」のコツまで、やさしく丁寧に解説します。

お父さんやお母さんがお子さんにアドバイスをする際にも役立つポイントをたくさん詰め込みましたので、ぜひ一緒に練習して、スイスイ泳げるかっこいい姿を目指しましょう!

小学生が平泳ぎを上達させるための基本と心構え

平泳ぎは、クロールや背泳ぎとはまったく違う動きをするため、多くの子どもたちが最初に戸惑う泳ぎ方です。しかし、焦る必要はありません。まずは、なぜ平泳ぎが難しいのか、そして上手に泳ぐためにはどんな姿勢が必要なのか、基本の「き」から押さえていきましょう。

平泳ぎが「難しい」と感じる理由とは?

多くのお子さんが平泳ぎを「難しい」と感じる最大の理由は、手と足の動きが同時ではないこと、そして足の動きが特殊であることにあります。

クロールは手と足を絶え間なく動かし続けますが、平泳ぎは「進む時間」と「休む(伸びる)時間」がはっきりと分かれています。この独特のリズムをつかむまでが、最初のハードルとなります。

また、普段の生活ではつま先を伸ばすことはあっても、足首を直角に曲げてつま先を外に向けるという動きはほとんどしません。この「足首の柔軟な動き」が求められる点も、平泳ぎの難易度を上げている要因です。

しかし、一度コツをつかんでしまえば、少ない力で長く泳ぎ続けられる、とても楽な泳ぎ方でもあります。「難しい」のではなく「新しい動きを覚えるゲーム」だと思って、楽しみながら取り組むことが大切です。

一番大切なのは「ストリームライン(けのび)」

平泳ぎに限らず、水泳のすべての基本となるのが「ストリームライン」、つまり「けのび」の姿勢です。平泳ぎは、手で水をかいた後も、足をけった後も、必ずこの「けのび」の姿勢に戻ります。

どんなに強い力で水をけっても、姿勢が悪ければ水の抵抗を受けてしまい、ブレーキがかかってしまいます。逆に言えば、正しいストリームラインさえ作れていれば、少しの力でもスーッと前に進むことができるのです。

両手を頭の後ろで重ね、腕で耳を挟むようにして、指先から足先まで一直線に伸ばす。この姿勢が平泳ぎの「ホームポジション」であることを忘れないでください。練習の始めには、必ず壁をけって「けのび」だけでどこまで進めるかを確認すると良いでしょう。

リラックスして「水に乗る」感覚をつかもう

小学生の練習でよく見かけるのが、一生懸命になりすぎて体に力が入り、ガチガチになってしまっている姿です。筋肉に力が入ると体は重くなり、沈みやすくなってしまいます。

特に平泳ぎは、手足を伸ばして水の上を滑るように進む瞬間が一番スピードが出ます。この時、体に余計な力が入っていると上手く滑ることができません。

プールに浮いているビート板をイメージしてみてください。力を抜いて水に身を任せることで、浮力という見えない力が体を支えてくれます。「頑張って泳ごう」とするのではなく、「水と仲良くなって運んでもらおう」という気持ちで、リラックスすることを心がけましょう。
肩の力を抜き、水面ギリギリを滑空するようなイメージを持つことが、上達への近道です。

平泳ぎの推進力を生む「キック(足の動き)」のコツ

平泳ぎで前に進む力の約7割から8割は、実は「キック(足の動き)」によって生み出されています。しかし、この足の動きこそが小学生にとって最大の難関です。正しい足の形と動かし方をマスターすれば、驚くほど楽に進めるようになります。

足首の形が命!「ペンギン足」を作ろう

平泳ぎのキックで最も重要なのは、足首をしっかりと曲げて「足の裏」で水を捉えることです。これを専門用語では「フレックス(背屈)」と呼びますが、お子さんには「ペンギンさんの足」と伝えると分かりやすいでしょう。

水をける瞬間に、足首が伸びてバレリーナのようになってしまっていると、水を押すことができず、足が空回りしてしまいます。これが進まない一番の原因です。

膝を曲げて足を引きつけてきたら、すかさず足首をグッと曲げて、つま先を外側に向けます。この「足首90度」の形を作ることで、足の裏全体がパドルの役割を果たし、水を後ろに力強く押し出すことができるのです。

お風呂の中や布団の上で、足首を直角に曲げる練習を繰り返してみましょう。

膝の間隔と引きつけのタイミング

足を引いてくるとき、膝(ひざ)を大きく広げすぎてしまうと、それが水の抵抗になってブレーキがかかります。膝の間隔は「こぶし一つ分」くらい、少し狭めにしておくのが理想です。

イメージとしては、膝はあまり開かずに、膝から下(すねの部分)を外側に広げるような形です。アルファベットの「W」のような形をイメージする人もいますが、膝を開きすぎないことがポイントです。

また、足をお尻に近づける「引きつけ」の動作は、ゆっくりと優しく行います。ここで素早く引いてしまうと、足の甲で水を前に押してしまい、体が後ろに下がってしまいます。
「ゆっくり引いて、足首を曲げて、素早くける!」というリズムを意識してください。引くときはそっと、けるときはドンと、メリハリをつけることが大切です。

「アオリ足」になっていないかチェック!

平泳ぎのテストでよく指摘されるのが「アオリ足(あおり足)」という癖です。これは、水をける瞬間に足の裏ではなく、足の甲や足の側面で水を切るようにけってしまう動きのことです。

アオリ足になると、足が左右非対称の動きになったり、ハサミのように足を閉じてしまったりして、推進力が生まれません。多くの場合、足首を曲げる意識が足りないか、足を引きつけるときにお腹の下まで膝を引き込みすぎていることが原因です。

これを直すには、壁を持ってうつ伏せになり、誰かに足の裏を押してもらう感覚を覚える練習が効果的です。「足の裏で壁をけるつもりで」とアドバイスすると、正しい足首の形を意識しやすくなります。

お家でもできる!足の動きの練習方法

プールに行かなくても、お家の中で平泳ぎのキックの形を練習することは可能です。正しい形を目で見て確認できる陸上トレーニングはとても効果的です。

【ベッドや長椅子を使ったキック練習】

1. ベッドやソファーの端に、うつ伏せに寝転がります(膝から下が外に出るように)。

2. 膝を軽く開きながら、かかとをお尻に近づけます(ゆっくり引く)。

3. 足首を直角に曲げて、つま先を外側に向けます(ペンギン足)。

4. 足の裏で空気を押すように、後ろに向かって円を描きながらけり出します。

5. 最後は足の裏同士を合わせるようにして、ピンと足を伸ばします。

この動きをスムーズにできるようになれば、水に入ったときも自然と同じ動きができるようになります。特に「3」の足首を曲げる瞬間を、お子さんと一緒に確認してあげてください。

スムーズに進むための「手(アーム)」の動かし方

足の動きができたら、次は手の動きです。平泳ぎの手は、体を前に運ぶだけでなく、息継ぎをするために顔を水面に出すという重要な役割も持っています。大きく動かしすぎないことが、疲れずに泳ぐコツです。

手のひらで水を「キャッチ」する感覚

平泳ぎの手の動作は、最初に水を捉える「キャッチ」から始まります。両手を前に伸ばした状態から、手のひらを少し外側に向け、水を引っ掛けるようにして書き始めます。

この時、指先は隙間なく閉じておくことが大切です。指が開いていると、そこから水が逃げてしまい、スカスカの手になってしまいます。

また、手首を少し曲げて、手のひらが後ろ(足の方)を向くようにすると、より多くの水を捉えることができます。シャベルで土を掘るように、手のひら全体で水の重みを感じながら動かしてみましょう。

胸の前で「ハート」を描くイメージで

小学生に一番伝わりやすい手の動きのイメージは、「ハートを描く」ことです。または「逆さまのハート」や「ピザの形」でも良いでしょう。

1. 両手を揃えて前に伸ばす。
2. 手のひらを外に向けて、ハートの上半分を描くように広げる。
3. 肘を曲げて、ハートの下半分を描くように胸の前で手を合わせる。
4. 合わせた手を素早く前に突き出す。

この一連の動作を止めずに行います。ポイントは、手を広げすぎないこと。肩幅より少し広いくらいで十分です。あまり大きく広げすぎると、次の動作に移るのが遅れ、失速の原因になります。

「ひじ」は引かない!脇を締めて前に戻す

よくある間違いの一つに、手を後ろまでかきすぎてしまうことがあります。クロールのように太ももまで水をかいてしまうと、平泳ぎでは体が沈んでしまい、また手を前に戻す時の抵抗が大きくなってしまいます。

手は、自分の肩のラインよりも後ろにいかないようにしましょう。胸の前で水をかき集めたら、そこでストップ。
そして、ここからが重要です。かき集めた手は、「脇をキュッと締めて」素早く前に戻します。この戻す動作(リカバリー)が遅いと、顔が水に浸かっている時間が短くなり、苦しくなってしまいます。

「かいて、パッ!」と、前に出す動作を瞬時に行うことで、スムーズな重心移動が可能になり、次の「伸び」につながります。

最も重要なタイミング!「息継ぎ」をマスターする

平泳ぎで多くの子がつまずくのが「息継ぎ」です。顔を上げようとして体が沈んだり、水を飲んでしまったり。でも、正しいタイミングと視線を意識すれば、楽に呼吸ができるようになります。

顔を上げるタイミングは「手をかく時」

息継ぎのタイミングは、手の動きと完全に連動しています。手が外側に広がり、内側にかき込んでくる瞬間に、その力を利用して顔を上げます。
具体的には、手が胸の前で水をグッと押した反動を使って、ひょいっと顔を水面に出すイメージです。腕の力だけで上がろうとするのではなく、水をかいた揚力(浮き上がる力)を使うのがコツです。
「手がかき終わってから顔を上げる」のでは遅すぎます。「手がかき始めたら、顔も準備」くらいの気持ちで、手と頭の動きをセットにしましょう。

あごを上げすぎない!目線は「斜め前」

息を吸いたい一心で、天井や空を見るようにあごを高く上げてしまう子がよくいます。しかし、頭を高く上げれば上げるほど、シーソーの原理で下半身(足)は深く沈んでしまいます。

足が沈むと、次のキックが斜め上に蹴り上げることになり、前に進む力が失われてしまいます。
正しい目線は「斜め前の水面」です。あごを水面ギリギリに乗せるような感覚で、首の後ろにしわが寄らない程度に顔を上げます。水面を這うような低い姿勢での息継ぎが、一番抵抗が少なく、スピードも落ちません。

水中でしっかり息を吐く「ボビング」の応用

息継ぎが苦しい原因の多くは、「息を吸うこと」ばかりに意識がいっているからです。人間の肺は、空気が入ったままでは新しい空気を吸うことができません。

大切なのは、顔を上げる前に「水中で鼻から息を吐き切る」ことです。水泳の基礎練習である「ボビング(ブクブク、パー)」を思い出してください。

水の中で「ンーー(鼻から吐く)」、顔が上がったら「パッ(口で吸う)」。このリズムを平泳ぎでも守ります。しっかり吐いておけば、口が水面に出た瞬間に、体は反射的に空気を吸い込んでくれます。

「苦しいから吸う」のではなく、「次に吸うために吐く」という意識に変えてみましょう。

平泳ぎの完成度を高める「コンビネーション」と「伸び」

手も足も息継ぎも、一つずつならできるのに、全部合わせるとバラバラになってしまう。これは平泳ぎ特有の悩みです。ここで重要になるのが、「手と足を別々に動かす」というコンビネーションと、平泳ぎの真髄である「伸び」です。ここをマスターすれば、見違えるように上手に泳げるようになります。

「手」と「足」は同時に動かさない!

クロールは手足を同時に動かしますが、平泳ぎは違います。手と足が同時に動いてしまうと、伸びている時間がなくなり、まるでカエルのようにピョコピョコとした忙しい泳ぎになってしまいます。
正しい順番は、以下の通りです。

1. 手をかく(この時に息継ぎ)
2. 手を前に戻す
3. 足をける
4. 体を一直線にして伸びる

この順番を守ることが、きれいな平泳ぎへの第一歩です。特に、「手が前に戻ってから、足をける」というタイミングが最重要ポイントです。手がまだ胸の前にあるのに足をけり始めてしまうと、水の抵抗が大きすぎて前に進みません。

魔法のリズム「1かいて、2けって、3のびる」

頭の中でリズムを唱えながら泳ぐと、タイミングが合いやすくなります。おすすめのリズムは、「イチ(手と呼吸)、ニ(足)、サーン(伸び)」です。

または、動作を言葉にして「パッ(呼吸)、トン(キック)、スー(伸び)」と唱えるのも良いでしょう。

「パッ」で顔を上げ、「トン」で力強く水をけり、「スー」で何もしないで進む。この「スー」の時間をどれだけ楽しめるかが、平泳ぎ上達のカギを握っています。
焦って手足をバタバタさせるよりも、このリズムをゆっくり刻む方が、結果的に速く、そして楽に泳ぐことができます。

ぐーんと進む「けのび」の時間を大切に

平泳ぎで一番スピードが出ているのは、実は「キックを打った直後の、何もしていない時間」です。この時間に手足をピンと伸ばして「けのび」の姿勢を作ることで、体は水の中を矢のように進んでいきます。

初心者のうちは、沈むのが怖くてすぐに次の動作を始めてしまいがちです。しかし、そこを我慢して「1、2」と数えるくらいの間(ま)を作ってみてください。
キックの力が体に伝わり、水の上を滑る感覚。これを「グライド(伸び)」と呼びます。上手な人ほど、このグライドの時間が長く、優雅に見えます。

「キックしたら、気をつけの姿勢で2秒待つ」くらいの気持ちで練習してみましょう。驚くほど進む感覚を味わえるはずです。

親子で確認できる!タイミングのチェック方法

お子さんの泳ぎを見ているとき、タイミングが合っているかどうかを確認する簡単な方法があります。それは、「頭が入ってから足が動いているか」を見ることです。
プールサイドから見ていて、お子さんの頭が水の中に隠れた瞬間に、足のキックが始まっていれば、タイミングはバッチリです。

もし、頭がまだ出ているのに足をけっていたり、頭が入ると同時にけり終わっていたりする場合は、少しタイミングがずれています。
「頭が水に入ってから、キックだよ」と声をかけてあげてください。また、動画を撮って見せてあげるのも、自分の動きを客観的に理解するのにとても役立ちます。

ワンポイントアドバイス
手と足がどうしても一緒になってしまう場合は、「気をつけ」の姿勢からスタートする練習がおすすめです。
1. けのび(気をつけ)
2. 手をかいて呼吸
3. 再び手を前に戻す
4. 最後にキックして「気をつけ」に戻る
このように、一度動作を完全にリセットしてから次へ進むドリル練習を行うと、手足の分離動作が身につきやすくなります。

まとめ:小学生の平泳ぎはコツをつかめば楽しく泳げる

まとめ
まとめ

平泳ぎは、手と足の複雑な動きやタイミングの難しさから、最初は「できない!」と思ってしまいがちです。しかし、一つひとつの動作を分解して、コツを押さえていけば、必ず泳げるようになります。

今回の重要ポイントのおさらい
・足首は「ペンギン足」で、足の裏で水をける。
・手は「ハート」を描き、引きすぎずに脇を締める。
・息継ぎはあごを上げすぎず、斜め前を見る。
・リズムは「パッ、トン、スー」。伸びる時間が一番大切。
「けのび」の姿勢を毎回きれいに作る。

特に小学生のお子さんにとって、平泳ぎができるようになると、長く泳いでも疲れにくくなり、プールの時間がもっと楽しくなります。「速く泳ぐ」ことよりも、まずは「ゆっくり、大きく、きれいに泳ぐ」ことを目標にしてみてください。

もし壁にぶつかったら、またこの記事に戻って、足の形やリズムを確認してみてくださいね。焦らず、楽しみながら練習を続けて、かっこいい平泳ぎをマスターしましょう!

タイトルとURLをコピーしました